製品に関しては「なんじゃコレ」と言う程、日本のものと違う製品はありませんねぇ。サワークリームも日本製があるそうですし、チーズもデパートの地下食料品売り場などではアメリカのマーケットよりも多くの種類を扱っていたりします。
 うちのウエイトレスのコネリーがフランス料理屋でデートしたときの話です。コネリーは知らないでワゴンサービスの無茶苦茶匂いのキツいチーズを選んで食べてしまいました。あまりの匂いに飲み込むことも出来ず。デート相手の彼の話に微笑みながら「アハン」「フフン」と相づちだけうちながら吐き出す場所を探していたコネリーはコーヒカップに注がれたコーヒーを見て「この中に出せば沈んで分からないわ」とコーヒーを飲むふりをしながら中にペッと吐き出しました。
 テーブルにカップを戻すとコーヒーの表面にチーズがプカプカと浮いてます。コネリーはナプキンで隠そうと思ったのですが、すでに彼が「一体何が浮かんどるんかいな」とカップをジィ〜と見ています。その彼の視線に耐えきれなかったコネリーはウエイターを呼んで「すみません、何故か私のコーヒーカップにチーズが入ってたの、変えて下さる・」
 で、このデートは失敗だろうと思ったら、なんと成功だったそうです。彼曰く、コネリーが彼を見つめる目がとても魅力的だったとのこと。でもコネリー曰く、ただチーズのあまりの匂いに涙目だっただけだそうです。


DAIRY PRODUCTS  乳製品



 
BUTTER(バター)

「クリームをを撹拌して乳脂肪を結合、固体化したものです」と辞典には載ってます。コリスインの近くで農場を営むロブじいさんの家で、じいさん手作りのバターを食べたことがあります。じいさんが生乳を瓶に入れてシャカシャカと振ってると脂肪分が段々と分離してバターになりました。結構簡単に作ってましたよ。

大抵はSALTED BUTTER(加塩バター)とUNSALTED BUTTER(無塩バター)の2種類が売られてます。発酵バターはあまりスーパーでは見かけませんねぇ。高級食料品店や健康食料品店などでたまに見ます。

 
 BUTTER MILK (バターミルク)
バターミルクは生の牛乳を撹拌してバターを作り、そのバターを取り除いた後に残った液体のことです。見た目は少しとろみのある牛乳で舐めると酸味があります。只、今では低脂肪牛乳に微生物を足し発酵させて、人工的に作ってるそうです。肉や魚の臭みを取る働きがあるので、良く料理の付け汁やソースに使われます。

低脂肪牛乳とプレーンヨーグルトを6:1の割り合いで混ぜて代用出来ます。
 
 CONDENSED MILK (コンデンスドミルク)
これは日本でコンデンスミルクと加糖練乳と呼ばれているものです。大抵はホールミルクをホモジナイズした後、水分を60%抜いて濃縮したものにブドウ糖や乳糖などの糖分を足したものです。舌触りはなめらかで味は濃く、全体の40〜45%が糖分であるため、歯が抜けそうになる位甘いです。

大抵はお菓子づくり用やコーヒーに入れるのに使われます。タイやベトナム風コーヒーはフレンチローストを使い抽出した濃いコーヒーに、この練乳を足して作ります。
 
 CREAM (クリーム)
クリームは生の牛乳をクリーム分解して作り、その種類は一般的に乳脂肪の含まれる量によってLIGHT CREAM(ライトクリーム)とHEAVY CREAM(ヘビークリーム)に分けられます。

ライトクリームはTABLE CREAM(テーブルクリーム)とも呼ばれる、乳脂肪を15%から18%含むクリームです。コーヒーに入れたり、デザートに使われたりします。

ヘビークリームは通常、乳脂肪を30%以上含むものです。WHIPPING CREAM(ホイッピングクリーム)と表示されている場合も多いです(ホイッピングクリームの欄を参照して下さい)
 
 CULTURED BUTTER (発酵バター)
発酵バターはカルチャードバターと呼ばれています。ただアメリカではあまり使われてなく、普通のマーケットで売られているのは無発酵のものばかりです。ニューヨークのゼイバースのような大きなグルメ・グロッサリーストアなどに行くとフランス産のもの(BEURRE D'ECHIREが置いてあったのを以前見かけました)を扱っていたりします。

コネリーに言わすとアメリカではバーモント州で作られている発酵バターが有名だそうですね。
 
 EVAPORATED MILK (エバポレイテッドミルク)
これは日本でエバミルクとか無糖練乳と呼ばれているものです。ホールミルクやローファットミルクをホモジナイズした後、水分を60%抜いて濃縮しているので舌触りはなめらかで味は濃いです。

大抵は料理用やコーヒーに入れるのに使われます。中華料理のミルク炒めは大抵このエバミルクを使いますね。
 
 HOMOGENIZED MILK (ホモジナイズドミルク)
これは生乳中の脂肪球を機械的に圧力を加えて壊したものです。それをすることによって、脂肪分が均一に混ざり牛乳の粘度が増して舌触りが滑らかになります。アメリカのスーパーマーケットで一般的に購入出来る牛乳は普通みんなホモジナイズドであるそうです。

日本でホモ牛乳と呼ばれているものですね。アメリカではホモミルクとは呼びません。

「HI.(ども)」「HI. MAY I HELP YOU?(ハイ、なんでしょ)」「I'M LOOKING FOR HOMO-MILK.(ホモ牛乳を探してるんだけど)」「WH...WHAT ARE YOU LOOKING FOR?(エッ、何を探してるですか?)」「HOMO-MILK.(ホモ牛乳)」「...WE DON'T HAVE THAT.(ありません)」「NO HOMO-MILK?(ホモ牛乳ないの?)」「NOPE.(ないっす)」「WELL, YOU SHOULD...(あるはずなんだけどなぁ...)」「LOOK. I DON'T KNOW WHAT ARE YOU TRYING. BUT, I'M NOT GAY, OK?(聞きなよ、あんたが何をしようとしてるか知らんけど、オレはゲイじゃないんだ!分かるな?)」

ま、予想通りの結末ですね。
 
 HALF & HALF (ハーフアンドハーフ)
COFFEE CREAMとも呼ばれる、牛乳とライトクリームを1:1で混ぜたものです。乳脂肪分を約10%から18%含んでいます。
 
 LOWFAT MILK (ローファットミルク)
ローファットミルクはPARTIALLY SKIMMED MILK(パーシャリースキムドミルク)とも呼ばれる低脂肪牛乳です。通常スーパーマーケットでは乳脂肪分1%、2%の製品が出回っています。

乳脂肪分を少なくすることで失われるビタミンAを強化して、ホールミルクと変わらぬ栄養分を持っています。低脂肪牛乳も全乳と同じようにビタミンDを強化しています。
 
 PASTEURIZD MILK (パスチャライズドミルク)
パスチャライズドミルクは熱を加えて殺菌した牛乳のことです。通常、脂肪分3.25%以下の牛乳の殺菌は約63度Cで30分過熱した後に急冷却するそうです。

RAPID HIGH-TEMPERATURE PASTEURIZATION(急速高温殺菌)では約73度Cで16秒過熱した後に急冷却します。ULTRA-RAPID HIGH-TEMPERATURE PASTEURIZATION(超急速高温殺菌)では約89度Cで1秒過熱した後、約4度Cに急冷却します。もちろん殺菌温度が上がれば上がる程、B1やB12など熱に弱いビタミンも失われます。
 
 POWDERED MILK (パウダードミルク)
スーパーマーケットで良く見るパウダードミルクは日本で脱脂粉乳と呼ばれている、スキムミルクを乾燥させたものです。これは乾燥後に乳脂肪分が少ない方が腐りにくいと云う理由からだそうです。

ホールミルクの粉末はホイップクリームの代わりとして使えます。カップ1/2(120cc)の冷水にカップ3/4(180cc)の粉ミルクと大さじ一杯のレモン汁を混ぜてポイップします。只、普通のホイップクリームの様に泡の形状が安定しておりませんので、使用する直前にホイップして下さい。
 
 RAW MILK (ロウミルク)
これは生の牛乳、生乳のことです。食中毒の問題からアメリカ国内では、いくつかの州を抜かして、この生乳を売ることは違法であるそうです。しかし、シェフのカジモトは生乳販売は今、全ての州で違法になってるはずだと言ってます。アメリカの何処かで生乳は買えるのか、またそれはどこの州なのか質問するために近くの農業大学に電話をかけ尋ねたのですが、答えは「悪いねぇ、知らんですわ」でした。

どなたか御存じの方はいらっしゃいませんか。

ににさんからメールを頂きました。ににさんありがとう。
Raw Milkについてですが、マーケットに出すのが違法かどうかはわかりませんが、近所から買っている、という人はいるようです。たまたま見ていた掲示板に載ってました。そこに、ちょっと面白いエピソードがあったのでお知らせします。
その人は牧場を経営しているので、当然、自分の子どもには生の(殺菌していない)牛乳を飲ませていました。そのおかげか、3人の息子たちはみなでかく丈夫に育っていました。ある日、子ども対象の健康診断なるものがあると聞いて(当時は義務化されてなかったのかな)連れて行くと、3人とも標準以上に大きくて健康なので、「どこのミルク(formula)を飲ませてるんですか?」と看護婦に尋ねられました。そこで正直に「うちの牛の乳ですよ」と言うと、看護婦が急にまじめな顔をして立ち上がり、どこかへ行ってしまいました。すぐに医者がふっとんできて、「しぼりたての牛乳を飲ませてるのはあんたか!」と怒鳴りつけました。「あんなばい菌だらけのものを子どもに飲ませるとは、どういうことか」とお説教をはじめたのです。そして「牛乳なんてものは、そもそも牛の子のためのものなんだ」と言われるに至って、親もついにプッツンと切れてしまい、「ああそうかい。じゃあsoy milkはsoyのあかんぼのためのもんだとでもいうのかい! うちの子は牛乳のおかげで人よりでかくて丈夫なんだよ!」と言い捨てて家に帰ってしまったんだそうな。うちの近所の牧場主によると、きちんと乳首を殺菌し、用具もきれいで、とったらすぐ冷やせば、慣れている人なら大丈夫なんだけど、という話でした。私たちが飲むと、慣れてないのでおなかをこわしてしまうそうです。でも、しぼりたての牛乳は、上にクリームがたまり、それがまたとっても美味しいのだそうですよ。ちょっと飲んでみたいですよね。
ソイミルクはソイのあかんぼに、っていうのが想像すると可笑しいですよね。(にに)

生乳ウマそうですよねぇ。
 
 SKIM MILK (スキムミルク)
スキムミルクはNONFAT MILK(ノンファットミルク)とも呼ばれ、これは乳脂肪分が%以下のものを指します。日本で云う脱脂乳ですね。
 
 SOUR CREAM (サワークリーム)
ライトクリームに乳酸菌を加えて12〜14時間発酵させてペースト状にしたものです。場合によっては発酵後にホエーやゼラチン、バターミルクなどを加えたりします。

ヨーグルトと殆ど同じ過程で作られますがクリームが元になってる分、サワークリームの方が味が濃くて舌触りが滑らかですね。

これの水分をある程度除いて固めたものがクリームチーズです。
 
 ULTRAPASTEURIZED MILK (ウルトラパスチャライズドミルク)
超高温殺菌された牛乳で、ULTRA HEAT TREATMENT(ウルトラヒートトリートメント)の頭文字を取ってUHTとも呼ばれています。日本ではLL牛乳(ロングライフ牛乳)と云う名前で普通出回っていますね。

この牛乳は約135度C〜150度Cで2〜6秒加熱した後に室温に冷やし、無菌加工したパックに詰められます。高熱を加えるために牛乳に含まれる養分はかなり破壊されます。味もかなり粘っこいし、脂肪、タンパクの焦げた風味もありますね。
 
 WHIPPING CREAM (ホイッピングクリーム)
普通スーパーマーケットで売られているものは、超高温殺菌されたものです。乳脂肪を30%から36%含むものはLIGHT WHIPPING CREAM(ライトホイッピングクリーム)と呼ばれ、乳脂肪を36%以上含むものはHEAVY WHIPPING CREAM(ヘビーホイッピングクリーム)と呼ばれます。

ホイッピングクリームは必ず10度C以下で保存してください。3度C〜5度Cが一番理想的です。この温度だと脂肪球が硬化していてホイップしやすいそうです。
 
 WHOLE MILK (ホールミルク)
ホールミルクは、日本で牛乳として売られているものと同じく普通は乳脂肪分3.5%のものを指します。また大抵はビタミンDを強化しています。
 
 YOGURT (ヨーグルト)
ミルクに乳酸菌を加えて発酵させたものです。発酵乳製品の中でこのヨーグルトが一番古い歴史を持ってるそうです。

乳酸菌を加えて普通に発酵させたものをプレーンヨーグルトと云います。攪拌して柔らかくしたものはソフトヨーグルト、ゼラチンなどで固めたものほファームヨーグルトと呼ばれます。その他にも甘味を付けたヨーグルトをホイップして空気を混ぜて凍らせたフローズンヨーグルトやヨーグルトを液体化したヨーグルトドリンクなどもあります。