FRUITS - 果物


メリカの朝の風景に欠かせない果物が2つあります。1つはリンゴ。道を歩きながら、皮ごとシャリシャリ食べてる人を良く見かけます。もう一つはバナナ。さすがに歩きながらコレを食べてる人は少ないものの、職場の机についた途端に鞄からバナナを取り出して毎朝食べてる人を何人も知ってます。
 ニューヨーク市内で良く見かける、歩道のフルーツスタンド。見るからに美味しそうな、丸まると育ったリンゴやオレンジ、洋梨などが山積みにされてます。リンゴでも買おうかと手を伸そうとすると、「YO! DON'T TOUCH!」と止められ「何をどれだけ欲しいんだい?」と聞かれます。これがクセもので相手に任せるとスタンドの裏側に積んである、型が小さく古い果物を袋詰めされたり、数を誤魔化されたりします。気ぃ付けてね。





FRUIT  果物



 
 AGLIFRUITS (アグリフルーツ)
和訳すると、ぶさいく果物。元々はジャマイカの果物だそうです。UNIQ FRUIT(ユニークフルーツ)とも呼ばれるこの果物は、見た目がユズに似てるのでうちでは柚子釜に使ったりします。しかし、大きさが柚子の三倍位あるので、ぶさいく柚子釜になりますが...中身はオレンジの味に近い甘い果物です。
 
 APPLE (リンゴ)
コリスインのあるアパラチアン山脈はリンゴの名産地でもあり、そのためもあってか、冬になるとここらのスーパーマーケットのフルーツ売り場の半分のスペースはリンゴが占めますね。

RED DELICIOUS(レッドデリシャス)は赤い色をしたリンゴの中で最も名の知れた種類です。口当たりは柔らかく、味は甘いです。

GOLDEN DELICIOUS(ゴールデンデリシャス)は皮の柔らかい黄色いリンゴです。火を通すと味が増し、形も崩れにくいことから料理用として良く使われています。

GRANNY SMITH(グラニースミス)は歯応えがあり、酸味の強いリンゴで、サラダなどに良く向いてます。うちではこのリンゴとクルミと葉野菜のサラダを良く作ります。又、薄切りにして、栗のジャムと一緒にサンドウィッチにします。

GALA(ガーラ)は良い香りを持つリンゴです。生でも、調理しても美味しいリンゴです。

FUJI(フジ)も最近、良くアメリカの普通のスーパーマーケットで見かける様になりました。これはもう生でシャリシャリとかぶりつくのが一番ですね。
 
 APRICOT (あんず)
APRICOT(アプリコット)はあんずです。からももと呼ばれることもあります。六月から七月の収穫時以外でも一年中、干しあんずに加工されたDRIED APRICOT(ドライドアプリコット)がスーパーマーケットに売られてます。刻んだ干しあんずをタップリ入れて焼いたマフィンが好きです。
 
 BANANA (バナナ)
朝ごはんです。うちでは良く一口大に切ったバナナに細かく砕いたナッツをまぶして、パンケーキミックスの衣を付けて、インドのバナナパコラ風に揚げたものを作ります。
 
 BLACK BERRY (ブラックベリー)
ラズベリーの色が濃紫色になった様な見た目の果物です。ラズベリーやブルーベリーに比べると、このブラックベリーをスーパーマーケットで見かけることは少ないですね。
 
 BLUE BERRY (ブルーベリー)
オレはこれが大好きで収穫の季節(四月頃)が近付くと、やけに嬉しくなります。春から夏にかけてアメリカの数カ所で収穫され、スーパーマーケットに出回ります。うちの裏山では六月の終わり頃から野生の果実が色づき始めます。新鮮なものを生で食べるのが一番ですが、自家製のジャムを作って、焼き立てのマフィンの上にのせて食べるのも旨いです。
 
 CARAMBOLA (ゴレンシ)
CARAMBOLA(カランボラ)は黄色い果物で切り口が綺麗な星形をしてるのでSTAR FRUITS(スターフルーツ)とも呼ばれてます。日本では沖縄産のものがゴレンシの名前で出回ってます。薄切りにしたものを料理の飾り付けに使ったり、サラダに混ぜたりします。
 
 CHERIMOYA (チェリモヤ)
CUSTARD APPLE(カスタードアップル)とも呼ばれるこの果物は黄緑色でウロコ状の果皮を持つ、ユニークな外見です。食感はトロッとして、パパイヤ、バナナ、パイナップルを合わせた様な味です。
 
 CHESTNUTS (栗)
CHESTNUT(チェスナッツ)は栗のことです。昔、コーネリー(ウエイトレス)が袋一杯入ったチェスナッツをポリポリ食べていたので、一個分けてもらって食べたら生だったと云うことがあります。「コーネリー、これ生だぜ」「?」「くりって生で食ったら腹こわすんじゃないんか?」「わたし、子供の時から生栗しか食べたことないよ」「あ、そうなの。ポリポリ」「どう?」「ん、まぁ、イケるな」生でもイケました。
 
 COCONUT (ココナツ)
生のものが時々スーパーマーケットに出回ります。これと生パイナップルで作った、生ピナコラーダ(パイナップル、ココナッツミルク、ラムを合わせて作ったカクテル)は旨かったです。
 
 CRANBERRY (クランベリー)
クランベリーと云うと、サンクスギビング ディナー(感謝祭の晩餐)で焼かれるローストターキーのソースとして有名です。後は一年中ジュースとして飲まれることが殆どですね。
 
 DATES (なつめやし)
DATES(デーツ)は少し大きめの干しぶどうの様な見た目です。これを生でみかけることは、ほぼないです。干しぶどうからブドウ酵母を採るようにデーツも発酵原料として使われることがあります。
 
 DONUT PEACH (蟠桃)
ドーナツピーチはUFO PEACH(ユーフォーピーチ)FLAT PEACH(フラットピーチ)とも呼ばれる、中国原産の桃で、日本では蟠桃(バントウ)という名前で出回っております。中国語ではピントウだったかな?ペッタリと押しつぶされたような形をしてるので座禅桃などとも呼ばれるそうです。そのヘンテコリンな形に似合わず実は果汁たっぷりで柔らかく、さらに白桃とも違った独特の甘味も持っています。

アメリカのバントウは19世紀に中国から持って来た苗をカリフォルニアで栽培したものだそうです。
 
 FIG (イチジク)
アメリカでFIG(フィグ)と云うとソフトタイプのクッキーの中身として有名ですね。生のものもたまに見かけます。底の部分に出る、亀裂の大きさによってうれ具合を調べるそうです。
 
 GRAPE (葡萄)
アメリカで出回ってる葡萄は大きく分けるとPERLETTE(パーレット)やTHOMPSON(トンプソン)の様な日本で云うマスカットの様な見た目のグリーン、FLAME(フレイム)やRUBY(ルービー)の様なレッド、そしてFANTASY(ファンタジー)やEXOTIC(エギゾティック)の様なブルーブラックの三種類になります。うちでは調理用のグレープとして、グリーンのものはサラダに、ブルーブラックのものは肉料理のソースに良く使ってます。
 
 GRAPEFRUITS (グレープフルーツ)
種類はホワイトとピンク、ルビーレッドの三つがありますが、味は殆ど変わりません。生で食べる以外にイタリア風に海産物と合わせて、軽めのドレッシングで食べたりします。
 
 HORNED MELON (キワノ)
HORNED MELON(ホーンドメロン)はKIWANO(キワノ)とも呼ばれる果物です。名前の通り、黄色がかった橙色の楕円形の実にツノ状の突起物が沢山生えています。日本でもキワノの名前で出回ってるそうです。
 
 KIWI (キウイ)
キウイは一年中見かけますね。この果物って実は中国が発祥の地であることをつい最近知りました。ずーっとニュージーランドだと思ってた。パパイヤと同じ様にこのキウイにも肉を柔らかくする力があるそうです。
 
 MANGO (マンゴ)
この果物も良く料理に使います。グリルした鶏肉にスパイスで味付けしたマンゴソースをかけたり、香港風に炒め物の材料の一つにしたりします。
 
 MELON (メロン)
スーパーマーケット内で見かけるメロンの種類は夕張メロンの様に編目があって、果肉が綺麗なオレンジ色をしたCANTALOUPE(カンタループ)と日本でもお馴染みの白くてツルッとした見た目のHONEYDEW(ハネデュー)ですね。日本のメロンは値段がバカ高いと云うのは、たまにアメリカのクイズの問題などにも使われてます。オレも二度ほど、それが事実かどうか聞かれたことがあります。
 
 NECTARINE (ネクタリン)
子供の頃、不二家のネクターを飲みながら「これって桃なのに何でネクターなんだ?というかネクターって何だぁ?」と思っていました。ま、悩みはすぐに忘れてしまうというお気楽な性格をしていたのですっかりそんなことは忘れていたんですが、アメリカに来てはじめてマーケットでネクタリンを見たときに「オォ〜、そっかそっか、君たちがネクターの素だっただったんだね」と嬉しい再開をしました。

ネクタリンは桃の一種ですが、桃のように皮に毛は生えていなくツルッとしています。そのツルツル具合から日本ではツバキモモとも呼ばれます。味は黄桃の果肉をもっとギュッと詰めて適度に酸味を足した感じです。
 
 ORANGE (オレンジ)
オレンジも良く消費される果物ですね。只、食べられると云うよりは飲まれる方が多いみたいですが...良く見かけるのはネーブル、マンダリンとバレンシアですね。うちではバレンシアのジュースと潰したトマトを混ぜてシャーベットにしたものを良くつくります。
 
 PAPAYA (パパイア)
アメリカでよく見るのは小ぶりの黄緑色をしたSOLO PAPAYA(ソロパパイヤ)と大ぶりで濃緑色のMEXICAN PAPAYA(メキシカンパパイヤ)の二種類です。ソロパパイヤの方は甘味が濃く、デザート向きです。メキシカンパパイヤは細かく刻んで少量のラム酒と混ぜ、焼いた鶏肉にソースとして添えたりします。他には、牛外モモなどの固い部分のブロックをピューレにしたパパイアに付け込んで置くと、酵素の力で肉が柔らかくなります。このブロックの周りにケイジャン料理用のスパイスをまぶしてオーブンローストにするのも美味しいです。
 
 PEACH (桃)
桃もリンゴと同じく色々な種類がありますが、スーパーマーケットではあまり品種の表示はされていませんね。確か大きく分けるとまん中の種が取れ易い種類と取れ難い種類に分かれると思ったけど...全ての種類は日本の白桃に比べると値段は全然安いです。でも日本の白桃の様に水分と上品な甘味のあるものはありません。サラダなどの調理に使うにはアメリカの桃の方が向いてますね。

昔、市場のおじさんに日本の桃の値段がどれ程高いか教えてあげたら、おじさんが「アレだろ、お前の国じゃメロンも信じられない値段だったりするんだろ?」「オォよく知ってるなぁ、おじさん」「んでもって、アレだろ、桃は神様の果物でそれを食っちゃった人間が猿にさせられたんだろ?」「それは中国だし、何か間違えてんぞ、おじさん...」
 
 PAIR (洋梨)
マーケットでよく見るのは、黄緑色をして果肉の硬めなAUJOU(オウジョウ)、赤もしくは黄色をした甘く水分の多いBARTLETT(バートレット)、薄茶色をした細長い見た目のBOSC(ボスク)の三種類です。バートレットとボスクはそのままデザートとして食べるのに向いてます。オウジョウは薄く切ってサラダに和えたり、軽く洋酒に浸したものを鴨料理の付け合わせなどにします。

日本の二十世紀梨もよく市場に出回ってます。アメリカではASIAN PAIR(エイジアンペア)と呼ばれてます。
 
 PINEAPPLE (パイナップル)
パイナップルも料理でよく使われてますね。ハワイ風ナントカと云う料理には大抵、ハムと一緒にパイナップルが入ってますね。醤油をかけた料理が何でも日本風ナンタラになっちゃうのと一緒です。
 
 PLANTAIN (プランテイン)
南米で良く食される果物で見た目はバナナなのですが、中身は固くて甘味もとても薄いです。若いグリーンのものは薄切りを油で揚げてチップスにしたり、シチューの具にしたりします。熟れた黄色いものは縦に薄切りにしてメキシカンチリパウダーとカイエンペッパーを混ぜた牛ひき肉を挟み、フライパンで焼いて、ウスターソースに蜂蜜を少々混ぜたソースをかけて食べます。
 
 PLUM (スモモ)
アメリカには日本の様な梅はないので、アメリカでPLUM(プラム)と云うとすもものことですね。元々プラムは日本のスモモがアメリカで改良されたものだそうです。ドライフルーツとして良く売られているプルーンもこのプラムの一種ですね。
 
 POMEGRANATE (ざくろ)
POMEGRANATE(ポメグラネイト)はザクロです。オレが小学生だったころ、家の近所にこのザクロの木が塀からはみだして立ってる家がありました。ある日、友達と二人で下校途中にザクロを盗ってると、近所で有名なやくざのオジさんが前を通り、オレたちに「コラ、何しとんねん」と尋ねました。「何もしてません」とオレたち。「何もしてませんやないやろ!何しとったか聞いとんねんぞ!」「ザクロ盗ってました」「ジャァクロ〜?ジャァクロ〜てなんや!」「ザクロ盗ってました」「せやからジャァクロてなんや!!アァン?」しょうがなく頭の上のザクロの木を指差すコリスケ小学生。見上げるやくざのオジさん。約15秒後、その木から垂れ下がってる果物がザクロと云う名前で、自分がその名前を知らなかったことを小学生にさらけてしまった、と気付いたオジさんは、黙ってオレの頭をボカッ!とおもいくそ殴って、去っていきました。この話からコリスケ小学生が学んだこと.......不条理の存在。

シンガポールスリングなんかの甘いカクテルを作る時に使うグレナデンシロップってありますよね。あれの原料はこのザクロだそうです。
 
 PUMMELO (ザボン)
PUMMELO(パメロ)は日本で云うザボン、ブンタンです。見た目はグレープフルーツの化け物みたいな感じです。実は独特な香りがあって、少し苦味がまります。日本では皮を丸まる砂糖漬けにしたりします。長崎名産ザボン漬けですね。
 
 RASPBERRY (木いちご)
夏になるとコリスインの裏山に野生のラズベリーとブラックベリーがなります。オレはこれを朝早いうちに摘んで朝食用のマフィンを焼いたりします。
 
 STRAWBERRY (苺)
苺発祥の地はイタリアだそうです。あまりイタリアと苺はオレの中で繋がりが濃く無いのだけど、昔一度、関係ないと思うけどイタリア人の家でとても旨いタルトを食わせてもらったことがあります。いや、本当にウマかったんですよ。

他のいくつかの果物もそうなのですが、アメリカの苺は日本のものと比べると甘さ控えめで歯ごたえがあります...ま、悪く言いますと、固いし甘くないイチゴなんですねぇ〜。でもストロベリーパイやタルトなどには火を通しても身がしっかりしているアメリカのイチゴの方が向いているかな。サラダのするのも良いですよ。

うちでも甘くないイチゴを買ってしまった時にこのサラダを作るのですが「甘くないイチゴも結構ヤルじゃん」と思わせる一品ですよ。皿に盛ったベイビースピナッチ(若いホウレン草の葉)に輪切りのイチゴを散らして、白ワインビネガーとオリーブ油、塩、レモン、芥子の実(ポッピーシード)で作ったドレッシングを振りかけて出来上がりです。
 
 TAMARILLO (タマリロ)
TREE-TOMATO(ツリートマト)とも呼ばれてます。熱湯の中に数秒浸けて皮を剥いてから食べます。アンズとトマトを合わせた様な味で、仔牛肉の料理のソースや付け合わせに向いてます。
 
 PERSIMMON (柿)
SHARON FRUITS(シャロンフルーツ)とも呼ばれる日本の柿です。アメリカでは半分に切ってホイップクリームをのせてグレープフルーツの様にスプーンですくって食べてます。たまに干し柿も市場で見かけます。オレは韓国料理のデザートで出てくる干し柿とニッキの入った冷たいスープが好きです。
 
 KUMQUAT (キンカン)
日本で云うキンカンです。日本で甘露煮にしますがアメリカでもこれのジャムを作ったりします。うちでは、他には輪切りにしてアイスクリームにのせたり、シャーベットにします。
 
 WATER MELON (すいか)
WATER MELON(ウォーターメロン)は日本で云うすいかです。只、形はだ円形でむちゃデカいです。